というわけでコピック作家のAtsumiです。
↓コピックで描いた作品
人が涙を流しているイラストはとてもドラマチックで心揺さぶられますよね。
どうして泣いているのだろうか?
嬉し涙かな? 悲しい涙かな? と想像力がかき立てられます。
そんなドラマチックなイラストを自分も描いてみたい! と描いたものの…
なんだか平面的になってしまった。
思ったより地味でドラマチックさに欠けるイラストになってしまった。
そんな経験はありませんか?
なので、涙の描き方を研究しました。
そこで見えてきたいくつかの涙の描き方のポイントを今回はお伝えしていきます。
最後まで楽しんでいってくださいね!
目次
1.涙を描く前に
涙のイラストを描く前に考えていただきたいことを3つお伝えします。
1-1.涙って何色?
はじめに、涙って何色でしょうか?
透明?
液体で水みたいだから水色?
それとも赤色?(血の涙!?)
赤色というのは冗談ですが(笑)
イラストでは水色で表現されることもありますよね。(絵文字とか)
ただ漫画やアニメなどでは透明色で表現されることがほとんどです。
やはり透明色で描いた方がリアリティがあって人の心をゆさぶるような感動のシーンには相応しいと思います。
なので今回は涙は透明色として描いていきます。
そう、直接透明のペンで何かを描くことはできません。0番の役割はぼかすこととにじませること。あくまで水のような役割です。
透明色のものを描くためにはそのものが透けていることを表現します。
涙ならば涙の下にある肌を透かすことで透明であることを表します。
詳しい描き方は後半でお伝えしていくので楽しみにしていてください。
1-2.涙ってどんな形?
次に涙ってどんな形でしょうか?
水滴だから丸い?
流れているから直線的かも?
どちらも正解です!
涙は当たり前ですが目から頬を伝って下に流れていきます。
目尻にたまっている時、頬を伝って下に流れる時に水滴となり涙は丸くなります。
そして目尻から頬を伝う時は少し直線的です。
しかし頬に丸みがあるため、完全な直線ではなく少し曲線を描きながら下に流れていきます。
なのでリアルな涙は曲線を意識しながら描いていきます。
このあたりも後で詳しくお伝えするのでぜひ楽しみにしていてください!
↓水滴の描き方についての記事はこちら
1-3.涙を際立たせるための要素
涙を涙らしく描くには涙を流している対象(多くは人物キャラクター)が必要です。
怒りながら泣いたり、笑いながら泣いたり、悲しくて泣いたり、表情はさまざまですが
どの表情であっても涙を流している人の共通点があります。
それは頬が赤くなることです。
これは涙を流すために血流が増加して血管が拡張するため涙腺辺りの肌が赤くなるからだそうです。
だからどんな表情をしていても涙腺辺りの頬を赤っぽく塗ることで涙を流している人らしく描けるんですね。
またそうすることで涙をより際立たせることができます。
2.涙を描く3つのポイント
お待たせしました! ここからは具体的に涙を描く時の3つのポイントについてお伝えしていきます。
2-1.透明感
涙って何色? のところで涙は透明色で描きますとお伝えしました。
涙を描く時に透明感は大事です。
ポイントはぼかしとハイライト!
涙は頬を伝って流れていくので、肌色が透けて見えます。
でも涙全体を肌と同じ色で塗ってしまうと何だか分からなくなってしまいますね。
だから肌色は涙の部分的に、ぼかしながら塗っていくことがポイントです。
そして透明なものは光を反射します。
なのでところどころに白でハイライトを入れることで、より透明感を表現することができます。
最後に涙の輪郭線はできるだけ薄く描くことをおすすめします。
輪郭線を薄くすることでリアリティと透明感がさらにアップします。
↓透明感のある人物の塗り方についての記事はこちら
2-2.立体感
また立体感も涙を描く時に大事な要素となります。
透明な涙に立体感を持たせるにはどうしたら良いか。
そう、ご存知かとは思いますが透明な水にも影はあります。
頬を伝う涙にもその形に沿って影をつけることによって立体感を出すことができます。
また、「涙を際立たせるための要素」のところでお話ししたように人は涙を流す時に涙腺辺りの肌が赤くなります。
なので頬の辺りを赤く塗ることでより涙の立体感を表現することができます。
2-3.曲線
最後のポイントは曲線です。
頬を流れる涙を曲線的に描くと滝のようになってしまいます。ギャグなイラストにはよくありますが、感動的なシーンには合いません。
頬の丸みを意識して少し曲線的に描くようにしましょう。
3.実践! 涙を描いてみよう
では実際に涙を描いていきます!
↓まず鉛筆で丸みを意識しながら涙を描きます。
大きめに描いた方が色が塗りやすいです。力を入れず薄く描くこともポイント。
↓涙を避けながら、肌のベース色E00を顔全体に塗っていきます。
↓E02で肌と涙の影を塗っていきます。
↓涙をE02で部分的に塗ります。
↓涙を部分的にE00で塗って0番でぼかします。
↓頬の周りをE00でぼかしながらR02で塗っていきます
↓耳と鼻の周りをR02で塗って感情のたかぶりを表現します。
↓最後に白で涙にハイライトを入れます。(コピックオペークホワイトを使っていますが、白の画材なら何でもOK!)
↓完成!
↓髪や服にも色をつけた完成イラスト
*音が出ます
↓今回イラストを塗るのに使った線画をプレゼントします。ダンロードして練習に役立てていただけたら嬉しいです。
https://animalcopic.com/wp-content/uploads/2024/10/涙-2-scaled.jpg
まとめ
今回は涙の描き方についてお話ししてきましたが、いかがだったでしょうか?
涙には嬉し涙、怒った涙、悲しい涙色々な表情があります。
また少しうるうるから号泣まで涙の流し方も様々です!
ぜひたくさん描いて研究してみてくださいね!
あなたのコピックライフが充実したものになるよう祈っています。
ではまた別の記事でお会いしましょう!
↓ガラスの描き方についての記事はこちら