コピックのキャラクターの塗りで避けては通れないのが服の描写です!(あんまり全裸では描かないですよね)
でも
「服のシワがうまくできない」
「どこからどうやって塗ったらいいのか分からない」
「立体感のない服になってしまう」
と言った悩みを持つ人も少なくないのではないでしょうか。
その気持ちよーく分かります。
光はこっちから当たっているから…シワはこういう風に入って…
そんな風に色々真剣に考えながら描いていると結局
「よくわかんない!!」
ってなってしまう。そんな経験が私にもあります。
そこで今回は私の過去の反省を踏まえシンプルにできる服の塗り方について解説していきます。
ぜひ最後まで楽しんで行ってくださいね。
目次
1.服の表現で大切な3つのこと
1-1.シンプルに考える
冒頭でお話ししたように色々と考えながら描いていくと結局どうやって塗ったら良いのか分からなくなってしまいます。
1-2.光がどこから当たっているか
服を塗る時はシンプルに考えましょうと前述しましたが
「光がどこから当たっているか」ということはざっくりと考えた方が良いです。
それを考えないで塗りはじめてしまうと複雑に考えてしまった場合と同様に塗っている途中で迷子になってしまいます。
まず1番最初に「光がどこから当たっているか」を考えてから塗りはじめるようにしましょう。
1-3.柔らかさを意識する
服は布でできています(当たり前ですよね)だからとっても柔らかい素材でできています。
人間のキャラクターを描く時の要素の中で1番柔らかくて形を変えやすいのが服です。
だからこそつかみどころがなくて塗りにくいんだと思います。
服を塗る時は柔らかさを意識して塗るようにしましょう。
具体的には
「キレイに塗ろうとしない!!」です(どういうこと?)
あまりキレイにムラなく塗り過ぎてしまうと固さが出てしまうのであえてムラや隙間を残すようにして塗ると自然な感じが出て良いと思います。
2.実践! 服を塗ってみる
2-1.黒い服
1番色選びが楽な黒い服を使って塗り方の説明をしていきます。
黒い服の塗り方のポイントは
「真っ黒に塗り過ぎないこと!」です。
(表現の1つとしてあえてベタ塗りで黒を塗るのはありです)
黒い服だからといっていきなり真っ黒に近い黒で塗ってしまうと影をつける余地がなく
平坦な服になってしまいます。
実際黒い服を着ている人を見てもらえればわかる通り、闇のように真っ黒な服はありません。
光が当たっている部分は灰色に見えますし、影の部分も真っ黒ではありません。
なので、選ぶコピック番号は3から8の間をオススメします。
※コピックのグレー系の色にはNとTとCとWがありますがいずれも1から10の順番に濃くなるようにできています。色選びしやすくて便利ですね!
さて、では実践パートに進んでいきたいと思います。
使用した色はN3、N5、N7、0番です。
さっそく楽しんでいきましょう!
今回は画面上の方から光が当たっていることにします。
↑まず、0番を外側に塗ります
↑次にN3を0番を塗ったところに少しかぶせるように塗っていきます。
はみ出したって大丈夫!
↑N5をさらにN3に少しかぶせるように塗っていきます(もう気づきましたね? そう! グラデーションです)身体の曲線にそって円形にグラデーションを作ります。
↑ そして1番暗いN7をN5にすこしかぶせるように塗っていきます。
↑下の部分も同じように塗っていきます。
↑背中側も塗ります。上の方に0番を塗ります。
↑胸側と同じようにN3、N5、N7の3色でグラデーションを作ります。背中の丸みを意識して影の部分を作ります。
↑完成
↓グラデーションの基本的なやり方はこちらの記事で
2-2.白い服
白い服も基本的な塗り方は黒い服と同じです。
「白い服の塗り方のポイントはグレーを大胆に塗ってしまう!」です。
どういうことかというと黒の時と同じ考えで、真っ白な服はないということです。
今度は白い服を着ている人を見てみてください。
影でグレーになっている部分が多いことが分かると思います。
ただ、光が当たっている部分は目にはほとんど真っ白に見えているので紙の白を残して表現するのが良いと思います。
↑完成イラスト
2-3.色物の服
最後に黒と白以外の服の色についてお話しします。
塗り方は同じですが悩むのは影の色選びだと思います。
影の色の選び方は2通りあるかなと思っています。
・服の色の1段階濃い色で塗る
・薄いグレー系の色で塗る
順番に詳しくお話ししていきますね。
服の色の1段階濃い色で塗る これがベターかなと思います。
服の色を重ね塗りすることで薄い部分の影を表現して
1段階濃い色で濃い部分の影を表現します。
↑RV10、RV13で塗ったイラスト。
次は 薄いグレー系の色で塗る ですが、これは手持ちの色が少ない場合に有効だと思います。
服の色になじませることで簡単に影を表現することができます。
*濃いグレーを選ばないことがポイントです。グレー系の0から3までの薄いグレーを使うことをオススメします。
↑RV10、T1で塗ったイラスト
3.ボトムスの表現
では次にボトムス(言い方あってます?)の塗り方についても説明していきます。
今回はデニム生地の短パン!…ではなくホットパンツを塗っていきます。
使用した色はB21、B24、B37、B45、0番です。
↑まずお尻の1番高い部分に0番を塗ります。
↑次にB24を上下ふちの方から0番を塗った部分に向かって塗ります。
*固めのデニム生地なのでニブ(筆)の後をあえて残す感じでガシガシ塗ります!
↑B37をお尻の下の方に塗っていきます。
↑B37でポケットやベルト通しの線の縁取りをします。
↑B45で1番影の濃くしたい部分を塗ります。
↑そしてB37で縁取りをした部分をB45でさらに縁取りをします。
↑最後にホットパンツの折り返しの部分を塗ります。
↑完成
まとめ
今回は服の色の塗り方についてお話ししてきましたがどうでしたか?
トップスの柔らかい生地のものとボトムスの固めのデニム生地についてお話ししましたが他にも革製やニット色んな質感の服があります。
質感によって塗り方を模索していくのもイラスト制作の楽しみの一つですよね!
ぜひ楽しんでチャレンジしてみてください。
ではまた別の記事でお会いしましょう!
↓女の子の肌の塗り方の記事はこちら