というわけでコピック作家のAtsumiです。
↓コピックで描いたイラスト
逆光イラストは、光源を背にしたドラマチックな演出が特徴。
キャラクターや風景をシルエットとして浮かび上がらせることで、作品全体に独特の雰囲気を加えます。
しかし、「どうやってコピックで逆光を描けばいいの?」と悩む方も多いはず。
実は、色の選び方や光の広がりを表現するコツを押さえれば、コピックでも簡単に魅力的な逆光表現ができます。
この記事では、初心者でもすぐに試せるテクニックや色選びのポイントを詳しく解説します!
ぜひ最後まで楽しんでいってくださいね!
目次
1. コピックで逆光を塗る魅力
1-1.逆光イラストが持つドラマチックな効果とは?
逆光イラストは、キャラクターや風景をドラマチックに演出する力を持っています。
光源を背にして描かれる逆光表現では、輪郭が強調され、人物や物体がシルエットとして際立つため、シンプルながら印象深い仕上がりになります。
また、光が作り出すぼんやりとした輝きや、淡いグラデーションが幻想的な雰囲気を生み出し、静けさや感動を伝える効果も。
たとえば夕焼けの逆光では、温かみのある色合いが感情的な深みを加え、朝日の逆光では清々しい始まりのイメージを与えます。
逆光表現を取り入れることで、イラストに物語性や独特の世界観をプラスでき、見る人の心を惹きつける作品に仕上げることができます。
1-2.コピックを使うことで生まれる発色の美しさ
コピックを使った逆光イラストの魅力の一つが、その発色の美しさです。
アルコールマーカー特有の鮮やかな色彩となめらかなグラデーションは、光が作り出す微妙なニュアンスをリアルに表現します。
逆光では、光源に近い部分を明るい色や白で塗り、ぼかしを加えると、光の輝きや幻想的な雰囲気を作り出せます。
さらに、コピックのブレンド力を活用すれば、異なる色同士をスムーズに融合させ、光の広がりや透明感を効果的に演出できます。
紙の質感やインクの重ね具合に応じて表情を変えるコピックは、光と影のコントラストを描く逆光表現にぴったりです!
発色の美しさを最大限に活かし、見る人をひきつける印象的な作品を作りましょう。
1-3.カラーバリエーションが豊富なコピックの強み
逆光イラストを描く際、コピックのカラーバリエーションの豊富さが大きな強みとなります。
光源を表現する暖色系の黄色やオレンジから、影を描く深いブルーやグレーまで、幅広い色がそろっているため、複雑な光のニュアンスを自由に表現できます。
また、コピックは同系色の微妙なトーン違いも豊富にあるため、光と影のグラデーションを滑らかに仕上げることが可能です。
逆光特有の幻想的な雰囲気を再現するには、色選びが重要。
コピックなら、光と影のバランスを思い通りに表現できるでしょう。
2. コピックで逆光を塗るための準備
2-1.必要な道具と紙の選び方
コピックを使って逆光イラストを描く際、適切な道具と紙を選ぶことが美しい仕上がりを作る鍵です。
まず、基本の道具として、コピックのアルコールマーカーは明るい色(黄色やオレンジ)から影に使う濃い色までそろえておくと便利です。
また、0番(カラーレスブレンダー)は必須アイテム。
光のぼかしやハイライト効果を作るのに役立ちます。
次に、紙選びが重要です。
コピック用のスムースな専用紙を選ぶと、インクがにじまず、滑らかにグラデーションを作れます。
厚めの紙を選ぶと、インクの重ね塗りにも耐えられるのでおすすめです。
また、裏抜けが気になる場合は、コピックマルチライナーで下描きする際に紙の厚さを確認しておくと安心です。
これらの道具と紙を正しく選ぶことで、逆光の輝きや柔らかな光のニュアンスを効果的に表現できます。
そしてイラストの仕上げにはコピックオペークホワイトを使います。
これは逆光であいまいになった輪郭を表現するのに役立ちます。
輪郭を消すのなら白のボールペンなどでもできますが、白のインクを伸ばすことでふんわりとした光を表現したいので液体タイプの白インクを使います。
中でもコピックオペークホワイトはコピックとの相性が良いのでおすすめです。
↓コピックオペークホワイトについて詳しくはこちらの記事で
2-2.0番(カラーレスブレンダー)
上の文章でもお伝えしましたが0番は逆行表現をする上で必須アイテムとなります!
コピックを使った逆光イラストで、0番(カラーレスブレンダー)は光の広がりやぼかしを作るのにとても効果的です。
以下は、逆光イラストにおけるカラーレスブレンダーの効果的な使い方です
1. 光の柔らかな広がりを表現
カラーレスブレンダーは、色を薄めたり境界をぼかしたりするのに最適です。
逆光の光源部分では、明るい色(黄色やオレンジ)の周りをカラーレスブレンダーでなぞると、自然なグラデーションが生まれます。
これにより、光が柔らかく広がる効果を演出できます。
2. ハイライトの追加
明るさを強調したい部分にカラーレスブレンダーを直接塗ることで、下に塗った色を薄くして光が当たっているような効果を作り出せます。
特に、逆光で強調したい輪郭部分や物体の一部に使うと効果的です。
3. 境界のぼかし
逆光表現では、光と影の境界をなめらかにすることが重要です。
影と光が交じる部分をカラーレスブレンダーでなじませることで、色の切り替わりが自然になり、リアルな光の印象を与えられます。
カラーレスブレンダーは紙にインクを押し出すように働くため、使いすぎると紙が傷んだり波打ったりすることがあります。
軽いタッチで使用するのがおすすめです。
濃い色を薄くしたい場合、インクが乾く前に作業を行うと効果的です。
カラーレスブレンダーを使いこなすことで、逆光イラストに自然な光のニュアンスを加え、より印象的な仕上がりを目指せます!
↓0番についての詳しい記事はこちら
2-3.光源を意識した構図の決め方
逆光イラストでは、光源の位置を明確に決めることが重要です。
画面の中心や斜め上などに光源を置き、キャラクターや物体をシルエットとして配置すると、光と影のコントラストが際立ちます。
光源からの光線の広がりや影の方向を意識し、自然な配置になるよう構図を工夫しましょう。
3. 実践編:コピックで逆光イラストを塗る手順
最初に逆光ではない通常光源のイラストを作りました。(ここでは逆光のイラストと対比してもらうために用意しましたが、通常はその必要はありません)
↓こちらのイラストを元に逆光のイラストを塗っていきます。
では実際にコピックで逆光のイラストを塗っていきます。
光源はほぼ真後ろから当たっているという設定で描きます。
柄:E13、E37、E44、E49 耳:R11、R20 目:G21、G40 コピックマルチライナーのブラウンとブラック コピックオペークホワイト
↓まずW0で全体を塗り、W01で影をつけます。
↓W2、W3も使って内側が暗くなるようにグレーのグラデーションを作ります。
↓目と耳を塗ります。耳は外側が明るくなるように外側をR11で塗ります。
↓E37で柄を描いていきます。
↓柄の外側は明るくなるようにE13で塗って、0番でぼかします。
↓同じようにE49とE44で柄を描きます。
↓目の中心をコピックマルチライナーのブラウンとブラックで描きます。(中心の方をブラックで描く)
↓コピックオペークホワイトで輪郭を消したり、ところどころ指で伸ばしてぼかします。
↓完成!
*音が出ます。
まとめ
逆光イラストは、光源を背にした構図が生み出すドラマチックな雰囲気が大きな魅力です。
コピックを使えば、鮮やかな発色やなめらかなグラデーションで、光の広がりや影のコントラストを美しく表現できます。
光源の位置や色選び、カラーレスブレンダーの活用など、基本的なポイントを押さえるだけで、初心者でも魅力的な作品を仕上げることが可能です。
ぜひ今回紹介したテクニックを参考に、自分だけの幻想的な逆光イラストを描いてみてください!
ではまた別の記事でお会いしましょう!
↓コピックでの風景の描き方についてはこちらの記事