というわけでコピック作家のAtsumiです。
↓コピックで描いたイラスト
夜を表現するのって難しいですよね。
真っ暗になって何だか分からないイラストになってしまったり
明る過ぎて、夜に見えなくなってしまったり
そんな夜空を描く時のお悩みに今回は応えていきたいと思います。
では最後まで楽しんでいってくださいね!
目次
1.夜空を塗る前に
1-1.昼間の空との違い
まずは、夜空と昼間の青空の塗り方の違いについてお伝えします。
ただ薄い色を重ねて表現する青空と違って、ある程度の色の濃さが必要な夜空だと濃い色を塗り過ぎたりして失敗してしまうのです。
薄い色の方が同じ色を重ね塗りして濃さを出すことができるので失敗が少ないです。
↓初心者さんも安心の色の選び方はこちらの記事で
1-2.描くのは空だけじゃない
夜空はただの暗闇の空間ではありません。快晴で雲一つない新月だったとしても、たくさんの星が浮かんでいます。
星は必ず表現しましょう。そうすることでリアリティがでます。
また必須ではありませんが月や雲も一緒に描くことで、真っ暗で単調になりがちな夜空に変化を持たせることができます。
1-3.色選び
夜空の色は黒くなり過ぎないように気をつけて選びます。
いきなり黒に近い濃さのコピックで空を塗ってしまうと雲や月との境界線が上手くぼかせなくて失敗の原因となります。
ベースの色には濃いめの青、影色にさらに濃いめの青の2本を選ぶと良いでしょう。
今回はベースにB26、影色にB37を選びました。
もちろんこの2色以外の色でもOK! いらない紙に試し塗りをしながら選んでみましょう!
またコピックカラーチャート(色見本)をあらかじめ作っておくと試し塗りの手間が省けて便利です。
↓コピックカラーチャートの詳しい作り方についてはこちらの記事で
2.夜空の塗り方3つのコツ
2-1.グラデーション
色んなものを塗るのに活躍するグラデーション技法ですが、夜空を塗るのにも大活躍します。
夜空は月や星の光の影響で1色ではありません。明るく見えるところと暗く見えるところがあります。
そこをグラデーションで表現するとグッと夜空らしくなります。
↓グラデーションの基本のやり方についてはこちらの記事で
2-2.ムラを消す
夜空を塗る際に月や雲を表現しながら塗っていくと、どうしてもムラになってしまうところが出てきます。
そういうところは後から重ね塗りをしてムラを消していきます。
空にニブ(ペン先)のあとが残ってしまうとキレイではないですし、本物の空っぽさが損なわれてしまいます。
2-3.月、雲、星は分かりやすく
良くある失敗として月や雲、星が小さ過ぎたり暗くなったりして何だか分からなくなってしまうということがあります。
それらはある程度大きく描きましょう!
また雲に関しては夜空であっても白い部分を大きめに残しながら塗るようにします。
影もつけ過ぎない、あえて描きこみ過ぎないことも大切です。
3.実践! 夜空を塗ってみよう
では実際に夜空を塗っていきましょう!
雲:BV00、C1、C3
空:B26、B37、B23、B21、B00
用紙はコピー用紙を使っています。
A4を4分の1に切ったサイズに描きました。
コピックは広範囲を塗るのに向いていない画材なので、空など同じ色を広い範囲に塗りたい場合は小さめの紙に描くことをおすすめします。
↓まずは月を塗ります。0番でぼかしながら全体にY00を塗ります。
↓次にW1で月の凸凹を表現します。
↓W1を塗った上から再度Y00をさらに上からY21を重ね塗りします。
↓月の全体を見ながらさらにY00やW1で加筆していきます。
↓次にBV00で雲を描いていきます。
↓月の近くにある雲の月光が当たっている方にY00で点々と明るい雲を描きます。
↓C1でBV00で描いた雲の影を点々と塗ります。
↓月の周りをB00で囲うように塗ります。
この時に少し月とB00の間を空けておきます。
↓月とB00の間を埋めるようにY00を塗ります。
↓さらにB00の周りをB21で塗ります。
↓ふちの方からB26とB23、B21でグラデーションを作りながらを塗っていきます。月の方を薄いB21で塗るようにします。
↓雲の周りの白を残しながら全体をB26で塗っていきます。
↓地面に近いところはB23、B21でグラデーションをかけておきます。
↓雲の周りにできたニブ跡を0番でぼかしながらB26でなじませていきます。
↓月に近いところをB00で点々と塗ります。
↓雲の全体を見ながらC3で影を足します。
↓全ての雲が描けました。
↓空全体をふちの方からB26で重ね塗りしていきます。ところどころB37を重ねて暗い部分を作ります。
↓白いペンで星を描いていきます。(筆者はGペンにコピックオペークホワイトをつけて使っていますが、ホワイトのボールペンがあればその方が描きやすいです)
大きめな点と小さい点を作るとリアリティが出ます。
↓完成
*音が出ます
まとめ
今回は夜空の塗り方についてお伝えしてきましたがいかがだったでしょうか。
空を表現するのは手間がかかりますが、できた時の感動や達成感は大きいです。
失敗してしまうとガッカリも大きいですが、何度でもやり直せば良いので恐れずにドンドン描いていきましょう!
挑戦あるのみ! 筆者もまだまだ修業中の身です。
ぜひコピックライフを楽しんでくださいね。
ではまた別の記事でお会いしましょう。
↓背景の描き方に関する記事はこちら