と言うわけでコピックイラスト作家のAtsumiです。
コピックイラストの線画といえばコピックマルチライナーといったミリペンが主流ですが
水彩風などふんわりした雰囲気のイラストを描きたい場合に鉛筆で線画を描くというのも良い方法です。
ですが、鉛筆の上からコピックを塗ると少なからずにじんでしまうので、線画の時とイラストの印象が大きく変わってしまうということがあります。
鉛筆とコピックそして用紙のそれぞれの相性を理解していれば解決できます。
今回は鉛筆でコピックイラストの線画を描く時に覚えておいていただきたいポイントをお伝えしていきます。
ぜひ最後まで楽しんでいってくださいね!
↓コピックマルチライナーの基本的な使い方についての記事はこちら
目次
1.コピックでにじまない鉛筆の固さ
まずは鉛筆の硬さによってコピックを上から塗った時のにじみやすさに違いがあるのか、3H、HB、2Bの固さの鉛筆で実験してみました。
コピックを上から塗った時の鉛筆のにじみやすさはどんな用紙に描いたかにもよります。
そのことは次の章で詳しくお伝えします。
この鉛筆の固さの章では私たちにとって1番身近な用紙であるコピー用紙で鉛筆の固さによる違いについてお伝えします
1-1.3H
固い鉛筆の代表として3Hを選びました。次に実験するHBとの違いが分かりやすいようにあえて、H、2Hではなく3Hを選びました。
コピー用紙に鉛筆で線を引いてその上からコピックでなぞります。
コピー用紙は鉛筆がのりにくいので非常に見づらいです(すみません)
少しにじんで線が太くなったように見えますが、大きな線のくずれはありません。
しかし、元々3Hは細くて描いた線が見づらいのでコピックの色が濃いと線がないように見えてしまうかもしれません。
1-2.HB
鉛筆の中で1番標準的な固さのHBです。
これもコピー用紙に線を引いてコピックでなぞります。
こちらも線が少し太くなりましたが、大きなくずれはありません。
上からコピックでなぞったことで少しくっきりした印象になりました。
1-3.2B
柔らかめの鉛筆2Bです。小学校低学年の子どもが使うくらいの固さの鉛筆ですね。
他2本と同じく実験します。
HBに比べて少々にじみが大きくなりました。コピックでなぞってない状態(右)と比べても他の2本よりにじんで太くなっています。
2.コピックでにじまない鉛筆と用紙の組み合わせ
前章ではコピー用紙を使って鉛筆の固さを比べましたが、もしかしたら用紙によってにじみ方も違うのでは?と筆者自身が疑問に思ったので
コピー用紙含め5種類の用紙で、鉛筆で描いた上からコピックでなぞる実験を行いました。
コピー用紙は鉛筆の固さの章でお話ししているのでここでは割愛します。
2-1.クロッキー用紙
少しにじんで線が太くなっています。
コピー用紙より少しだけにじみが強いように見えます。
2-2.コピック専用紙
少しにじんでいますが、クロッキー用紙とあまり変わらない結果です。
2-3.スケッチブック
スケッチブックは1番、鉛筆で描いた線がハッキリと出て分かりやすい結果になりました。
3Hから2Bまでほとんどにじみがなくてキレイです。
2-4.水彩紙(ワトソン紙)
水彩紙は1番分かりやすくにじんでしまいました。
3Hは溶けて線がなくなってしまったように見えます。
HBと2Bは線がにじんでしまい、2Bは特に線の周りが黒っぽくなってしまっています。
水彩紙には鉛筆とコピックの組み合わせは合わないと言うことが分かりました。
3.コピックと色鉛筆
最後に鉛筆と似て非なるもの色鉛筆とコピックの相性についてお話していきます。
鉛筆の芯は粘土と黒鉛を混ぜたもので、焼き固めて作られています。
一方で色鉛筆の芯は顔料・タルク・ロウ・糊など鉛筆より多くの材料を混ぜ合わせて作られたもので、乾燥させて作られています。
一般的に色鉛筆は鉛筆より柔らかいです。そのことを踏まえてコピックと色鉛筆の相性についてお話していきます。
3-1.コピックと色鉛筆の相性
鉛筆とコピックの相性のところで行ったのと同じ実験をしました。
用紙に色鉛筆で線を引いて、その上からコピックでなぞります。
今回はコピー用紙と水彩紙で行いました。
↓コピー用紙
少々にじんで線が太くなっているように見えますが、大きなくずれはありませんでした。
また色鉛筆はコピックの上から描くこともできます。
3-2.色による違い
色によってにじみやすさに違いが出るのか調べました。
黒、赤、オレンジ、緑、青の5色で調べましたがコピー用紙、水彩紙共に色によるにじみやすさの違いはほとんど見られませんでした。
3-3.コピックイラストでの色鉛筆の使い方
コピックイラストで色鉛筆を併用して使いたい場合主に2通りの使い方がおすすめです。
・塗った色と近い色の色鉛筆で線を加える。
・色を濃くシャープに見せたい部分に塗り重ねる。
こちらのイラストは鉛筆で輪郭線を描いてコピックで色塗りをしたものです。
メロンソーダのコップには緑色の鉛筆で、アイスには茶色で輪郭線を加えています。
↓またここのメロンソーダの層の部分に青で深みを加えたかったので
↓青の色鉛筆を加筆しました。
まとめ
今回は鉛筆とコピックの相性というテーマでお話してきましたがいかがだったでしょうか。
別の記事でコピックの下描きはコピックマルチライナーがおすすめと書いていますが、鉛筆もまた違った雰囲気になって良いですよね!
コピックは他の画材と併用することでさらに魅力が増す画材でもあります。
鉛筆、色鉛筆、水彩、パステルなどぜひお手持ちの画材で色んな描き方を楽しんでもらえればと思います。
このブログでもまだまだ他の画材との相性についての記事を書いていきたいと思ってますので、楽しみにしていてくださいね!
ではまた別の記事でお会いしましょう。
↓コピックでもにじまないボールペンに関する記事はこちら