そんなお悩みありませんか?
というわけで今回のテーマは「背景」
この記事を読んでもらえれば背景って難しい…から背景って楽しい!に変わること間違いなしです。
では最後まで楽しんでいってくださいね!
目次
1.背景とは
まずは背景とは何かといったところからお話しします。
これを読んでいるあなたは背景というとどういったものを思い浮かべますか?
山や川といった自然、ビル群。オシャレなカフェなどでしょうか?
それも正解です!
でもそれ難しくないですか?
「背景を描くのが苦手…」というお悩みの原因の一つに背景というものを難しく考えすぎているということがあげられます。
背景というのはメインとなる題材(キャラクターなど)のバックに描かれているもののことです。
つまり現実的にありえる風景を描かなくてもいいんです!
ただ背後に色を塗るだけでもイラストの印象は変わりますし、私は背景と言えると思います。
でも、ただ色を塗るだけでなくて色んな背景を描いて楽しみたいですよね!
次からは具体的に背景にはどんな種類があるのか紹介していきます。
2.パターン背景
まずはパターン背景。パターンとは柄という意味です。
ストライプや水玉、チェックなど布の柄のようにたくさんの種類があります。
今はネットで「背景 パターン」と検索すると様々なフリー素材が出てくるので描いたキャラクターにはどんなパターンが似合うか探してみると楽しいですよ!
それでは実際にパターン背景を使うとどんな風に印象が変わるのか見てみましょう。
↑こちらのイラストに背景をつけます。
チューリップを持ったエゾモモンガのキャラクター、エゾモモちゃんのイラストです。
シンプルにエゾモモちゃんを見て欲しいイラストなのでこのままでも良いのですが、もう少し華やかさをプラスしてみたいと思います。
2-1.ストライプ
背景にストライプを描きました。縦に線を引くことで絵に動きが出ました。
また縦線のシャープさがエゾモモちゃんの丸みをより一層際立たせています。
こんな風にメインの対象(この場合はエゾモモちゃん)とは異なる印象のパターンを組み合わせることでメインの対象を際立たせることができます。
2-2.水玉
次はオレンジ色の水玉模様を背景に描きました。今度はエゾモモちゃんの丸さとなじむ水玉模様が並んでいるパターンです。
水玉模様で楽しく柔らかい印象を引き出すことができました。
背景に曲線を用いたパターンを描くことで楽しさや柔らかさを表現することができます。
3.アルコールインクアート
アルコールインクアートを背景に使うという方法もあります!
アルコールインクアートは専用の紙にコピックのインクを垂らして楽しむアートです。
↓アルコールインクアートの詳しい説明ややり方はこちらの記事でお伝えしています。
アルコールインクアートを背景に使う方法ですが、
アルコールインクアート専用紙はコピックイラストを描くのには向きません。
コピックマルチライナーはにじみますしコピックペンは上手く色がのらずにムラになります。
なので、イラストとアルコールインクアートを別の紙に描いてデジタルで合成する。
という方法をおすすめします。
合成できるようなソフトがないよって人はコピックイラストを切り抜いてアルコールインクアートに貼ってコラージュしても良いです。
4.グラデーション
グラデーションの技法も背景を描く上で大きな武器になります。
グラデーションとは段階的に色を変えていく技法のことです。
これを使うだけで表現の幅がグッと広がります。
例えば…
↓こんなふうに全面にグラデーションをしても良いですし
↓パターン背景にグラデーションを使っても綺麗に仕上がります。
↓具体的なグラデーションのやり方はこちらの記事を参考にしてみてください。
5.風景
さて、次は風景についてお話しします。
風景とは目に見える様子、景色のことである(Wikipediaから引用)
写真のように実際に被写体の後ろに写っている様子ですね。それは建物かもしれないし、部屋の中かもしれないし、森の中かもしれません。
先ほどお話ししたパターン背景も楽しくて良いですが、やはり風景を描けるとぐっとリアリティが増して奥行きも生まれます。
しかし、初めのうちは何を描いていいか分からないし写真を参考に描きはじめたもののうまくキャラクターの存在感が出せない…
まあ…とにかく面倒くさい!! ですよね!
なので風景を練習するなら自然の風景からはじめるのをおすすめします。
中でもおすすめは空!
空なら下書きなしでコピックだけで表現することができます。
キャラクターの上の方に空を描いてみるだけでイラストにリアリティと広がりを演出することができます。
↓試しにこちらのイラストに空を描いてみます。
↓空を描いてみました。
どうですか? 空がないイラストに比べてエゾモモちゃんが気持ちよさそうに日向ぼっこしている様子が伝わったかと思います。
6.マスキングテープの使い方と空の実践
6-1.マスキングテープとは
ここでいうマスキングテープとは絵を描く際に白抜きしたいところに貼るテープのことです。
太さに種類があります。
同じ役割をする画材にマスキング液というものもあります。
背景を描く時はあると便利です。
またマスキングテープはコピー用紙など薄い紙には利用できません。
マスキングテープは粘着力が弱くて仮止めに適したものですが、紙が薄いとはがすときに紙がケバだったり破れてしまったりしやすいです。
6-2.マスキングテープを使って空を描いてみよう!
では実際にマスキングテープを使って背景に空を描いてみます。
使用画材
・マスキングテープ
・コピックスケッチまたはチャオ
空:B00、B02、B23 、0番
雲:BV31、C-3、W-2、0番
(今回はこの色を使いましたが、お好みの色でも良いです。ただし空の色は番号の近い色を選びましょう)
↓まずテープを適度な大きさに切ってコピックをつけたくないところにおおざっぱに貼っていきます。
↓次にコピックで塗りたい部分のテープをカッターで切り取ります。
↓これで空を描く準備ができました!
↓空を描いていきます。まず0番、B00、B02、B23で雲の部分を残しながらグラデーションを作ります。
↓次に0番で雲と空の境目をにじませていきます。
↓そしてC-3、BV31、W-2の順番で雲に点々と影を入れていきます。
↓C-3を範囲狭めにBV31、W-2へと範囲を広げて塗っていきます。
↓雲の影を0番でにじませていきます。
↓マスキングテープをはがします。
↓エゾモモちゃんにインクがつくことなく綺麗にできました。
7.セパレーション
最後にセパレーションという技法をお伝えします。
セパレーションとは、2つの色の間に別の色を挟むことによってその2つの色の調和がとれるようにする技法のことです。
セパレーションに使われる色は無彩色であることが多いです。
試しに先ほど描いたエゾモモちゃんの水玉背景のイラストに白でセパレーションを加えてみます。
エゾモモちゃんと水玉模様は同じ暖色系の色でエゾモモちゃんが少し目立ちにくくなってしまっていましたが、白のセパレーションを加えてみたらどうでしょう?
背景の水玉との間に白の線が入ることによってエゾモモちゃんがくっきりとしましたね!
このようにセパレーションはメインの対象と背景を同系色で塗りたいときなどに効果を発揮します。
そして、コピックのイラストに後で白を描き足したい時はコピックオペークホワイトという白インクがおすすめです!
つけぺんや筆につけて使います。コピックオペークホワイトは隠ぺい力が強いのでしっかりとセパレーションしてくれます。
またはパソコンに取り込んだ後にお絵描きソフトで縁取りをするのも便利です。(今回はClipStudioPaintでセパレーションを足しました)
背景を描いたけどなんだかイマイチだと感じたらぜひ試してみてください!
まとめ
今回は色んな種類の背景についてお伝えしてきましたがいかがだったでしょうか?
パターンにグラデーション、風景など組み合わせ次第で無限に背景の種類を生む出すことができてしまいます。
それゆえに描いたイラストにどんな背景が合うのか迷ってしまうこともたくさんあると思います。
ぜひこの記事を参考に色々楽しんで試していただけたらと思います。
ではまた別の記事でお会いしましょう。